be to不定詞の5つの意味・用法と見分け方についてまとめました。
「be動詞+to do」の形で、予定・可能・義務・意図・運命の5つの意味があります。こんなにあるとどの意味になるのか混乱しそうですね。
でもそれぞれの意味である程度決まった「型」があるので、それを知っておけば訳すのにそれほど苦労しません。
- be to の形でどんな意味になるの?例文は?
- be to の見分け方がわからない
- be to の練習問題を解きたい
という方は、よかったらこの記事を参考にしてみてください。
be to不定詞の5つの意味・用法
「be動詞+to do 」の形で次の5つの意味を表すことができます。
- 予定「~することになっている」
- 可能「~できる」
- 義務「~しなければならない」
- 意図「~するつもりだ」
- 運命「~する運命だ」
「かぎよ、いい運 (可・義・予・意・運)」と語呂合わせで意味を覚えることもできますが、用法も重要です(特に意図・運命)。
will、can、should、mustなどの助動詞や、「be going to ~」「be supposed to ~」「be able to ~」などで書き換えることが可能です。
※ 意味や用法が異なることもあり、すべての場合において書き換えOKというわけではありません。
予定の be to不定詞
「be動詞+to do 」の形で「~する予定だ」の意味になり、助動詞「will」や「be going to ~」「be supposed to ~」を使って書き換えることができます。
- She is to arrive at the hotel tomorrow morning.
(彼女は明日の朝にホテルに到着する予定だ。) - She was to have arrived in London today.
(彼女は今日ロンドンに到着することになっていたのだが。)
不定詞に完了形を使うと、予定が実現しなかったことを表します。
可能の be to不定詞
「be動詞+to do 」の形で「~できる」という可能の意味になり、助動詞「can」「be able to ~」を使って書き換えることができます。 see、find などの受身の不定詞がよく使われます。
- Not a cloud was to be seen in the sky.
(空には雲一つ見えなかった。) - Many species of fish are to be seen in the aquarium.
(水族館ではたくさんの種類の魚が見られる。)
肯定もありますが、否定の表現が使われている例が多いです。
義務の be to不定詞
「be動詞+to do 」の形で「~しなければならない」という義務や命令の意味を表し、助動詞のshould、mustや「have to ~」「be supposed to ~」を使って書き換えることができます。否定文では禁止の意味になります。
- You are to go home.
(君は家に帰るべきだ。) - You are not to go home.
(君は家に帰ってはいけない。)
意図
「be動詞+to do 」の形で「~するつもりだ」という意図を表し、「want to ~」「intend to ~」で書き換えることができます。if節で用いられ、主節ではmustやneedがよく使われます。
- If you are to get there, you must defeat the monster.
(もしそこに行きたいならモンスターを倒さなければならない。) - If you are to lose your weight , you must be careful about what you eat.
(もし体重を落としたいのなら、食べるものに気をつけなければならない。)
【if + 主語 + were not to ~】は仮定法未来で「仮に~だとしたら」の意味になります。
- If it were to rain tomorrow, I would stay at home.
(仮に明日雨になったら、私は家にいるだろう。)
運命
「be動詞+to do 」の形で「~する運命だ」という意味を表し、「be destined to ~」で書き換えられます。ふつう過去形で用いられます。
- We were never to see each other again.
(私たちは二度と会えない運命だった。) - He was never to return his hometown.
(彼は故郷に戻らぬ運命だった。)
「be never (not) to~」と否定の形で、ネガティブな意味で使われている例が多いです。
be to不定詞 5つの意味の見分け方
「be to不定詞」には予定・可能・義務・意図・運命と5つの意味があるので、訳すときは気をつけないといけません。
ただしそれぞれ特徴があるので、覚えておくと訳すときに便利です。特に可能は受け身の不定詞を伴い、意図はif節、運命は過去形とnever to ~など、独特の形で使われることが多いです。
- be to be seen/foundなど の形なら、「可能(~できる)」
- if節でbe to不定詞が使われ、主節にmust、needなどが使われていれば「意図(~するつもりだ)」※
- was/were never to不定詞 の形なら「運命(~する運命だ)」
※ if + 主語 + were to ~で仮定法未来もある
例外もあり得ますが、上の3つを覚えておくだけでもどの意味になるのか判断しやすくなります。
あとは予定「~することになっている」と義務「~しなければならない」です。
canやbe going to~で書き換えられ、特に未来を表す語句とともに使われていたり、発着、会合に関わる動詞(arrive, leave, meet など)なら、予定の意味で使われやすいと考えられます。(もちろん義務その他の意味も考えられますが。)
「be動詞 to have +過去分詞~」の形も「実現しなかった予定」で見られる形です。
「be to不定詞」が should、must で書き換えられれば義務・命令の可能性が高いです。特に主語が You で始まっている義務の「be to不定詞」の例文がよく見られます。
※例外もあり、万能な見分け方ではないことを再度お伝えしておきます。
【問題編】be to不定詞の5つの意味・用法
問1 次の英文を日本語に訳しましょう。
(1) Not a cloud was to be seen in the sky.
(2) You are to go home.
(3) If you are to lose your weight , you must be careful about what you eat.
(4) She was to have arrived in London today.
(5) He was never to return his hometown.
問2 次の英文と同じ意味になるように、( )の中に適切な英語を入れましょう。
(1) The dog was not to be found anywhere.
= The dog ( )( ) be found anywhere.
(2) She is to arrive at the hotel tomorrow morning.
= She is ( )to arrive at the hotel tomorrow morning.
(3) You are not to go home.
= You ( )not to go home.
(4) If you are to get promoted, you must get a high TOEIC score.
= If you( )to get promoted, you must get a high TOEIC score.
(5) We were never to see each other again.
= We were ( )never to see each other again.
まとめ
be to不定詞の意味・用法をまとめると…
- 予定「~することになっている」… 完了不定詞だと実現しなかった予定、未来を表す語句と使うことが多い
- 可能「~できる」…canで書き換えられ、seeやfindなど受け身の不定詞と使うことが多い
- 義務「~しなければならない」… should、mustで書き換えられ、否定なら禁止の意味に
- 意図「~するつもりだ」… if節のみ、主節にmust、needなどを使う
- 運命「~する運命だ」… 過去形のbe動詞+ never to do の形でよく使われる
参考:weblio英和辞典・和英辞典(be、ifの項目)