今回は複合関係代名詞について学習します。複合関係代名詞には whatever, whichever, whoever, whomever があり、これらには先行詞が含まれています。これらの複合関係代名詞の使い方を例文とともに確認してみましょう。whoever, whomeverの違い、見分け方についても確認します。
複合関係代名詞とは
複合関係代名詞は関係代名詞の末尾に -ever がついたもので、 whatever, whichever, whoever, whomever があります。
・whatever(~するものは何でも、何が~しても)
・whichever(~するのはどちらでも、どちらが~しても)
・whoever(~する人は誰でも、誰が~しても)
・whomever(~する人誰にでも、誰に~しても)
これらの複合関係代名詞は先行詞が含まれており、名詞節、譲歩の副詞節を導きます。
・Whoever comes to the party can get the present.(パーティーに来る人はだれでもそのプレゼントがもらえる。)→名詞節
・Don’t open the door whatever happens.(何が起ころうともドアを開けるな。)→副詞節(譲歩)
複合関係代名詞の例文
複合関係代名詞 whatever, whichever, whoever, whomeverを使った例文を見て、使い方、訳し方を確認してみましょう。
whateverの例文
複合関係代名詞 whatever は、名詞節なら「~するものは何でも」、副詞節なら「何が~しても」と訳します。
・You can eat whatever you like.(好きなものを何でも食べていいよ。)
・She can buy whatever she wants.(彼女は欲しいものは何でも買えます。)
・I’ll be all right whatever may happen.(何が起きても私は大丈夫です。)
・Whatever you say.(君の言うとおりにするよ。/ はい、はい。)
Whatever you say. は 会話で使われる表現で、嫌味や適当な返事でも使われます。
whicheverの例文
複合関係代名詞 whichever は、名詞節なら「~するのはどちらでも」、副詞節なら「どちらが~しても」と訳します。
・Choose whichever you like.(どちらでもあなたの好きな方を選んで。)
・Whichever of them you choose, you will be satisfied. (そのどちらを選んでも君は満足するだろう。)
・Whichever wins, it’s none of my business.(どちらが勝とうとも、私には関係のないことだ。)
whoeverの例文
複合関係代名詞 whoever は、名詞節なら「~する人は誰でも」、副詞節なら「誰が~しても」と訳します。
・You can invite whoever wants to come.(来たい人は誰でも招待していいよ。)
・Whoever knows him well likes him.(彼のことを知っている人は誰でも彼が好きだ。)
・Whoever comes, you must not open the door.(誰が来てもドアを開けてはいけません。)
・Whoever may say so, it’s false.(誰がそう言ったとしても、それは誤りだ。)
whomeverの例文
複合関係代名詞 whomever は、名詞節なら「~する人誰にでも」、副詞節なら「誰に~しても」と訳します。
・You can take whomever you like.(君が好きな人誰でも連れてきていいよ。)
・He smiled at whomever he saw.(彼は会った人誰にでもほほえんだ。)
・Whomever you will marry, I hope your happiness.(あなたが誰と結婚しても、あなたの幸せを願います。)
whoeverとwhomeverの違い・見分け方
whoever は 主格、whomever は目的格の複合関係代名詞です。(口語では目的格でも whomever が使われています。)
whomever は必ず目的格なので、whomever の後には主語が入ります。
◆ whoever と whomever のどちらが入るか。
(a) You can take( )wants to come.
(b) You can take ( ) you like.
(a) の方は( )の直後が動詞なので主格 → whoever (whomever は間違い)。
(b)の方は( )の直後が主語+動詞なので目的格 → whomever (whoever もOK)となります。
複合関係代名詞の書き換え
複合関係代名詞を使った文の書き換え問題もよく出題されます。名詞節で使われているのか、譲歩の副詞節として使われているかで、書き換え方が異なるので注意してください。
any を使った書き換え
複合関係名詞を名詞節として使うとき、any/anything/anyoneなどを使って次のように書き換えることができます。
・whatever = anything that
・whichever = any one that(oneには具体的な名詞が入ることもあります。)
・whoever = anyone who
・whomever = anyone whom
書き換えた例文を見てみましょう。
You can eat whatever you like.
= You can eat anything that you like.
Choose whichever you like.
= Choose any one which you like.
Whoever comes to the party can get the present.
= Anyone who comes to the party can get the present.
You can take whomever you like.
= You can take anyone whom you like.
no matter +関係代名詞の書き換え
複合関係代名詞を譲歩の副詞節として使う場合、「no matter + 関係代名詞」で書き換えることができます。
・whatever = no matter what
・whichever = no matter which
・whoever = no mater who
・whomever = no mater whom
複合関係代名詞 → no matter + 関係代名詞 に書き換えた例文を見てみましょう。
・I’ll be all right whatever may happen.
= I’ll be all right no matter what may happen.
・Whichever wins, it’s none of my business.
= No matter which wins, it’s none of my business.
・Whoever comes, you must not open the door.
= No mater who comes, you must not open the door.
・Whomever you invite to the party, I’ll welcome.
= No matter whom you invite to the party, I’ll welcome.
【問題編】複合関係代名詞の確認
問1 次の日本語の文に合うように、( )内に whatever, whichever, whoever, whomever のいずれかを入れなさい。(必ずどの語も選ぶこと)
(1) 彼女は欲しいものを何でも買えます。
She can buy ( ) she wants.
(2) 彼のことを知っている人は誰でも彼が好きだ。
( ) knows him well likes him.
(3) そのどちらを選んでも君は満足するだろう。
( ) of them you choose, you will be satisfied.
(4) He smiled at ( ) he saw.
問2 次の英文が同じ意味になるように、[ ]内に適切な語句を入れなさい。(1語とは限らない。)
(1) You can eat whatever you like.
= You can eat [ ]you like.
(2) I’ll be all right whatever may happen.
= I’ll be all right [ ]may happen.
まとめ
複合関係代名詞 whatever, whichever, whoever, whomever について確認してきましたが、いかがでしたでしょうか。
それぞれ名詞節と譲歩の副詞節に使われ、文脈によって訳し方を変える必要があります。
whoever と whomever は主格と目的格という違いがあり、whoever と whomever のどちらを使うか見分けるには、動詞が続いているか、主語+動詞が続いているかに注目します。
複合関係代名詞の書き換え問題もよく出題されますが、名詞節として使われているのか、譲歩の副詞節として使われているのかで書き換え方が異なるので、こちらも注意してください。