助動詞 can の過去形could 、可能を表す 連語の be able to について学習します。
can には「~できる」「~してもよい」という可能や許可の意味がありました。can の過去形 could と can の代わりに使える be able to の使い方、can との違い、can から be able to の書き換え方など、例文・問題で確認していきましょう。
助動詞 can の基本
助動詞 can は「~できる」という可能の意味、「~してもよい」という許可の意味があります。Can I ~? で「~しても良いですか」、Can you ~? で「~してくれませんか」の意味にもなります。(Can I ~? は May I ~? よりくだけた印象になります。)
【例文】
・You can do it.(君ならできるよ。)
・Can you handle it?(対応できますか。)
・Can I try it on?(【許可】試着してもいいですか。)
・Can you help me?(【依頼】手伝ってくれませんか。)
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can の過去形 could の使い方・例文
助動詞 could【クッド】 はcan の過去形で、「~できた」と訳します。can と同様、Could I ~?で「~してもよろしいでしょうか」という許可、Could you ~?で「~してくれませんか」という依頼を表すことができます。
could「~できた」
can の過去形 could は「~できた」という意味になります。否定文は could not (couldn’t) 、疑問文は Could を主語の前に置くようにします。
・He can run fast.(彼は早く走れる。)
→ He could run fast.(彼は早く走ることができた。)
・I couldn’t sleep last night.(昨日の夜は眠れなかった。)
Could I ~?「~してよいでしょうか」
Could I ~?で「~してよいでしょうか」という許可の意味を表します。Can I ~?より丁寧な表現になります。
・Could I borrow this pen?(このペンをお借りしてもよいでしょうか。)
Could you ~?「~してくれませんか」
Could you ~?で「~してくれませんか」という依頼の意味を表します。Can you ~?や Will you ~?より丁寧な表現になります。
・Could you help me with my homework?(宿題を手伝ってくれませんか。)
・Could you pass me the sugar?(お砂糖を取ってくれませんか。)
be able toの使い方・例文
【be動詞 + able to + 動詞の原形】の形で、can と同じく「~できる」という可能の意味を表します。can より改まった印象で、そういう能力が実際にあるかどうかを示します。)主語や時制で be 動詞を変化させる必要があります。
be able to の例文
be able to は過去や時制に合わせて、be動詞を変化させます。
・I am able to ski.(私はスキーができます。)
・She is able to skate.(彼女はスケートができます。)
・He was able to pass the test.(彼はそのテストに合格できました。)
否定文はbe動詞の後に not を入れ、疑問文は be 動詞を主語の前に置きます。
・He is not(isn’t) able to swim fast.(彼は速く泳ぐことができない。)
・Were you able to pass the test?(そのテストには合格できたのですか。)
be able to は助動詞will や want to の後に使うことができます(can は助動詞なのでできません)。このとき will と to の直後は be です。
・You will be able to speak English.(あなたは英語を話せるようになります。)
・I want to be able to sing well.(上手に歌えるようになりたい。)
can, could → be able to の書き換え方
can であれば【am/are/is able to】、could なら【was/were able to】を使って書き換えます。
・I can swim well.
= I am able to swim well.(can より改まった印象です。)
・He could ride a unicycle.
= He was able to ride a unicycle.
・She couldn’t hear the sound.
=She wasn’t able to hear the sound.
(参考) was/were able to と could の違い
be able to の過去形は(たまたま)そのとき可能だったことも含めて、いろいろな「可能」を表すときに使うことができます。
could は過去にできた(継続的な)能力・感覚を表し、「(たまたま)そのときはできた」の意味では使われません。
試験に受かることができた、どうにか仕事に就くことができた、電車が遅れていたがなんとか時間通り約束の場所に着くことができた、と言いたいときはwas/were able toを使います。
・試験に合格できた → I was able to pass the test.
ただしこれらは肯定文では使い分けられるという話で、否定文ではどちらでも使われます。
※中学生からもたまに質問を受けますが、ふつうはここまで覚えなくても大丈夫です(学校の指導内容にもよりますが…)。ただし自由英作文では気をつけた方が良いでしょう。
【問題編】助動詞 can, could, be able to
問1 次の日本語の文に合うように、( )内に適切な英語を入れなさい。
(1) 昨日はよく眠れませんでした。
I ( )( )( )( )sleep well.
(2) 彼女は英語を流暢に話せます。
She ( )( )( )speak English fluently.
(3) 君は自転車に乗れるようになるよ。
You ( ) ( ) ( ) ( )ride a bike.
(4) 塩を取っていただけませんか。
( ) ( )pass me the salt?
(5) 彼に会えませんでした。
I( )see him.
(6) 試験に受かることができましたか。
( )you ( )( )pass the exam?
(7) お手洗いをお借りしてもよろしいでしょうか。
( )( )use the bath room?
問2 次の英文とほぼ同じ意味になるよう、( )内に適切な英語を入れなさい。
(1) I can ski.
= I( )( )( )ski.
(2) She can speak Spanish.
= She ( )( )( )speak Spanish.
(3) He wasn’t able to pass the exam.
= He ( ) pass the exam.
まとめ
can の過去形 could と、能力を表す be able to の使い方、書き換え方について確認してきました。
be able to の be は主語、時制によって変化させる必要があります。また be able to は継続的な能力だけでなく、そのとき可能だったことも表現することができます。
また could は疑問文の形で、丁寧な許可や依頼を表すことがあります。
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