今回は助動詞 may と might の意味、使い方について学習します。
may には許可、推量(可能性)、祈願などがあり、may の過去形 might may と同様に許可、推量、仮定法でも利用されます。might は現在のことでも使われますが、may より婉曲的になるという違いがあります。また may / might を使ったさまざまな慣用表現もあります。
may と might の使い方を確認、問題にもチャレンジしてみましょう。
助動詞 may の意味・使い方
may には許可、推量(可能性)、祈願などの意味があります。また譲歩の副詞節や、慣用句でも使われます。
- 基本形「may + 動詞の原形」
- 否定文「may not + 動詞の原形」※ 短縮形はあまり使われない
- 疑問文「May + 主語 + 動詞の原形 ~?」
助動詞 may の用法1. 許可
may には許可(~してよい)の意味があります。mayは can よりフォーマルな表現です。
may not は must not より弱い禁止になります。May I ~?「~してよいですか。」の形でよく使われます。
- You may use this lounge anytime.(あなたはいつでもこのラウンジを使っても良いですよ。)
- May I use this pen?(このペンを使ってもよいですか。)
── Yes, you may.(使ってよろしい。)
── Sure. / Of course.(いいですよ。)
── No, you may not.(いいえ、使ってはいけません。)
── I’m sorry, but you can’t.(すみませんが、使えません。)
助動詞 may の用法2. 推量・可能性
may には推量・可能性(~かもしれない)の意味があります。【may + have + 過去分詞】で「~したかもしれない」と過去の推量を表すことができます。
- He may come to the party.(彼はパーティーに来るかもしれない。)
- She may be sick in bed.(彼女は病気で寝ているのかもしれない。)
- He may have had an accident.(彼は事故に遭ったのかもしれない。)
助動詞 may の用法3. 祈願
「May+主語+動詞の原形 ~ !」の形で、祈願(~でありますように。)を表すことがあります。
- May God bless you! (神の祝福がありますように。)
- May you have a wonderful day! (素晴らしい1日でありますように。)
助動詞 may の用法4. 譲歩の副詞節
may を whatever, whoever, howeverなどの複合関係副詞や、No matter ~とともに用いて、譲歩(~しても)を表します。
- However cold it may be, I jog every morning.(どんなに寒くても、毎朝ジョギングしています。)
助動詞 might の意味・使い方
might は may の過去形で、許可、推量(可能性)などの意味があります。また仮定法や、慣用句でも使われます。
- 基本形「might + 動詞の原形」
- 否定文「might not + 動詞の原形」※ 短縮形はあまり使われない
- 疑問文「Might + 主語 + 動詞の原形 ~?」
助動詞 might の用法1. 許可
might は許可(~してよい)を表すときに使われます。基本的に現在の許可で、過去の許可は時制の一致でしか使いません。Might I ~? の形で丁寧な許可の意味を表しますが、あまり使われません。
・Our teacher said that we might use the music room.(先生が音楽室を使っていいと言った。)
・Might I ask you a question?(質問させていただいてもよろしいでしょうか。)
助動詞 might の用法2. 推量・可能性
助動詞 might は、実現の可能性が低い推量・可能性(ひょっとすると~かもしれない)でも使われます。【might + have + 過去分詞】で「~したかもしれない」と過去の推量を表すことができます。
- He might be late.(彼はもしかすると遅れるかもしれない。)
- She might have misunderstood.(彼女はひょっとしたら誤解したかもしれない。)
他にも軽い命令や非難の意味でも使われます。
- You might have told me the truth.(本当のことを言ってくれたらよかったのに。)
助動詞 may と might 「可能性」の違い
may と might のどちらも現在の推量・可能性の意味で使われます。過去を表したければ【may / might + have + 過去分詞】の形にします。
may の方が可能性が高く(~かもしれない)、might の方が可能性が低い(ひょっとしたら~かもしれない)という違いがあります。
may, might を使った慣用表現
・may well + 動詞の原形(~するのももっともだ)
(例文)Yoshiki may well get angry.(ヨシキが怒るのももっともだ。)
・may/might as well + 動詞の原形(~した方がよい)
(例文)You may as well go home.(君は帰った方がいいです。)
・might as well + A+ as +B(BするぐらいならAした方がよい)
A、Bは動詞の原形です。
(例文)I might as well stay home as go out with him.(彼とデートするぐらいなら、家にいたほうがましです。)
【問題編】 助動詞 may と might の意味・使い方、慣用表現
問1 次の英文を日本語に直しなさい。
(1) She may be sick in bed.
(2) May God bless you!
(3) Wherever you may go, I’ll follow you.
(4) Our teacher said that we might use the music room.
問2 次の日本語の文に合うように、( )内に適切な英語を入れなさい。
(1) 彼は事故に遭ったのかもしれない。
He may( )( )an accident.
(2) 私はもしかしたら間違っているのかもしれない。
I( )( )wrong.
(3) 彼女が怒るのももっともだ。
She( )( )get angry.
(4) 君はすぐに出発した方がいいです。
You may( )( )leave at once.
(5) そんなことするぐらいなら働いた方がいいです。
You( )( )( )work ( )do such a thing.
まとめ
助動詞 may, might の意味・使い方や、慣用表現について確認してきました。
may には許可や推量・可能性、祈願などの意味がありました。may の過去形である might も許可や推量の意味があり、他にも婉曲的な表現で使われます。might が過去形であっても、時制の一致以外では現在の推量を表す点に注意しましょう。過去の推量を表したければ、may/ might + have + 過去分詞 になります。
may や might を用いる慣用表現 may well、may/might as well、might as well A as B の違いにも注意してください。
助動詞についてもっと勉強したい方は次の記事を参考にしてみてください。