今回は目的格の補語になる分詞について学習します。目的格補語として用いられている分詞の例文と文の構造を確認、問題にチャレンジしてみましょう。
目的格補語になる分詞の例文
主語+動詞+目的語の後に分詞を使い、目的語を説明することができます。ふつう現在分詞では能動で、過去分詞では受動で訳します。
・I saw her standing by the door.(私は彼女がドアのそばに立っているのを見ました。)
・I saw him scolded by the teacher.(私は彼がその先生に叱られているのを見ました。)
上の文では「彼女(her)」=「立っている(standing)」、「彼(shim)」=「叱られている(sscolded)」と目的語+分詞の間に「=」の関係が成り立ち、be動詞を補うことができます。このように分詞を使って目的語を説明することができます。
このような形をとる動詞には、上のseeのような知覚動詞(hear, listen (to), look (at)など)やfind、keep、leave、使役動詞(make, haveなど)があります。
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現在分詞の目的格補語
目的格補語に現在分詞が使われている例文を見てみましょう。
知覚動詞/find+目的語+現在分詞
「知覚動詞/find+目的語+現在分詞」で、「(目的語)が~しているのを…する」という意味になります。
・I heard the birds singing outside.(外で鳥たちがさえずっているのが聞こえた。)
・I saw him taking a nap.(私は彼が昼寝しているのを見た。)
・I found him taking a nap.(私は彼が昼寝しているのに気づいた。)
keep/leave+目的語+現在分詞
「keep/leave+目的語+現在分詞」で、「(目的語)を~したままにしておく」という意味になります。(keepはleaveより意図的に、その状態のままにするという意味があります。)
・He kept me waiting .(彼は私を待たせた。)
・She left the bath water running.(彼女はお風呂の水を出しっぱなしにした。)
I kept him waiting for an hour. を受動態にすると、
・I was kept waiting by him.
となります。
使役動詞have+目的語+現在分詞
「使役動詞have+目的語+現在分詞」で「(目的語)を~にさせておく」という意味になります。won’t, can’t を伴って使われることも多いです。
・I won’t have you doing such a thing.(私はあなたにそのようなことをさせたくない。)
他の使役動詞は目的語+現在分詞は使えません。get は目的語+過去分詞で使われます。(使役動詞のlet は目的格の補語に原形不定詞のみ。)
過去分詞の目的格補語
目的格補語に過去分詞が使われている例文を見てみましょう。
知覚動詞/find+目的語+過去分詞
「知覚動詞/find+目的語+過去分詞」で、「(目的語)が~されるのを…する」という意味になります。
・She heard her name called .(彼女は自分の名前が呼ばれるのを聞いた。)
・He found the door locked .(彼はドアの鍵がかけられていることに気づいた。)
keep/leave+目的語+過去分詞
「keep/leave+目的語+過去分詞」で、「(目的語)を~されたままにしておく」という意味になります。(keepはleaveより意図的に、その状態のままにするという意味があります。)
・I’ll keep you informed.(随時ご連絡します。)
・He left his problems unsolved.(彼は自分の問題を未解決のままにした。)
使役動詞have/get+目的語+過去分詞
「使役動詞have/get+目的語+過去分詞」で「(目的語)を~される、してもらう」という意味になります。
・I had my arm broken in the accident.(私はその事故で腕の骨を折った。)
・I got my purse stolen.(私は財布を盗まれた。)
・I had my hair cut.(私は髪を切ってもらった。)
・I got my nails done.(私はネイルしてもらった。)
have の方が get より強制的、フォーマルな印象になります。被害の意味でgetを使うとき、過失が自分にもあることを示唆しています。
【問題編】目的格補語になる分詞
問 次の( )内の動詞を現在分詞または過去分詞に変え、日本語に訳しなさい。
(1) She heard her name ( call ) by someone.
(2) He left the water( run ).
(3) Shunsuke was ( keep )( wait ) for an hour.
(4) I can’t have you( do )such a thing.
(5) I had my leg( break )during the game.
まとめ
目的格補語の分詞について確認してきました。知覚動詞、find、一部の使役動詞、keep/leave などの動詞は目的語の補語として現在分詞や過去分詞を置くことができます。
動詞によって現在分詞・過去分詞のどちらが置かれるのか異なったり、keep と leave、have と get のように、ほとんど同じ意味だけれど若干ニュアンスの違うものもありますので、覚えておきましょう。