今回は主格の補語になる分詞について学習します。主格補語として用いられている分詞の例文と文の構造を確認、問題にチャレンジしてみましょう。
主格補語になる分詞の例文
主語+動詞の後に分詞を使い、主語を説明することができます。ふつう現在分詞では能動で、過去分詞では受動で訳します。
・She sat crying.(彼女は泣きながら座っていました。)
・He stood surrounded by children.(彼は子どもたちに囲まれて立っていた。)
上の文は She was crying や He was surrounded のようにbe動詞で文を作ることもでき、crying や surrounded が主語の説明にもなっていることがわかります。このような分詞の用法を主格の補語になる分詞といい、叙述用法の一つとされています。
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主格補語になる分詞とあわせて使われる動詞にはbe動詞以外に sit, stand, keep, remain, lay, go, come などがあります。
keep も remain も「~のままである」という意味で、分詞と一緒によく使われます。ただし違いがあり、keep は能動的な意味で人が主語になるとき(意志があるとき)に使われ、remain の方が状況が続いているというときに使われます。
現在分詞の主格補語
主語+動詞+現在分詞で分詞を主格補語として使うとき、「~して」「~しながら」と訳します。
・The boy remained standing alone.(その少年は一人で立ったままだった。)
・She kept waiting for her son.(彼女は息子を待ち続けた。)
※「keep + 現在分詞」は「~し続ける」と訳します。
過去分詞の主格補語
主語+動詞+過去分詞で分詞を主格補語として使うとき、「~されて」という意味になります。
・He sat surrounded by enemies.(彼は敵に囲まれて座った。)
・The shop remained closed for 5 days.(その店は5日間閉じられたままだ。)
上の文だと He was surrounded や The shop was closed のように動詞をbe動詞に変えて、受動態の文にできます。現在分詞にするか過去分詞にするか迷ったときは、be動詞にして意味が通じるかどうかで判断してみると良いでしょう。
※ The shop remained closed… を、The shop kept closed… とは言いません。(The shop was/has been kept closed は言います。)
surprised や satisfied も叙述用法で用いられますが、これらは過去分詞というより形容詞化したもので、「~された」とはふつう訳しません。
・She looked surprised at the news.(彼女は驚いたように見えた。)
【問題編】主格補語の分詞
問 次の( )内の語を適切な形に変え、日本語に訳しなさい。
(1) She kept ( wait ) for her son.
(2) Ken stood ( look )up at the starry sky.
(3) He sat ( surround ) by his classmates.
(4) The door remains ( close ).
(5) She looked( satisfy )with the present.
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まとめ
主格補語の分詞について学習してきましたが、いかがでしたでしょうか。
主語+動詞+分詞の形で主語の説明をするのが分詞の主格補語ですが、このような形をとる動詞は限られており、現在分詞か過去分詞のどちらを選ぶかは能動か受動で決定されます。ただし形容詞化した過去分詞もありますので、訳すときに注意してくださいね。