学校でも分詞構文を習ったけれど、作り方がイマイチよくわからないという人も多いようです。
この記事は基本的な分詞構文の作り方と、Being 、受け身、完了形を使う分詞構文、主節と主語が異なる独立分詞構文、否定の分詞構文など、さまざまな分詞構文の作り方や例文、問題を紹介しています。
- 分詞構文の作り方がわからない
- 分詞がないのに分詞構文ってどういうこと?
- 独立分詞構文ってどんな文?
- 受け身や完了、否定を分詞構文で使いたいときは?
- 分詞構文の問題を解いてみたい。
という方におすすめの内容になっています。
分詞構文とは
分詞構文とは「接続詞+主語+動詞~, …」と本来表すところを、シンプルに「分詞」のみで表現するものです。分詞構文は接続詞よりやや固い表現(文語的な表現)になります。
【接続詞を使った文】If you turn to the left, you will see the shop.
【分詞構文】Turning to the left, you will see the shop.
上の例文を見るとIf節(副詞節)にあたる部分が、分詞構文ではとても短縮されているのがわかりますよね。
このように分詞構文はwhen(時)、and(結果)、if(条件)、though(譲歩)、Because/As(原因・理由)などの接続詞を省略し、その代用をすることができます。他にも分詞構文は「~しながら」という付帯状況も表します。
分詞構文の作り方
接続詞の文から分詞構文の文への書き換え、さまざまな分詞構文の作り方を確認していきましょう。
基本的な分詞構文の書き換え
接続詞のある文を分詞構文で表すには、接続詞+主語を省略、動詞を分詞にします。副詞節(接続詞のある節)と主節の時制が同じときは、主節が現在形でも過去形でもそのまま現在分詞にします。
・Though I live in Tokyo, I haven’t been to Tokyo Tower.(私は東京に住んでいるけれども、東京タワーに行ったことはありません。)
→【分詞構文】Living in Tokyo, I haven’t been to Tokyo Tower.
・When I went to the library, I saw your sister.(図書館に行ったとき、あなたのお姉さんに会いました。)
→【分詞構文】Going to the library, I saw your sister.
接続詞の though や when と主語を消して、動詞の live や went の原形を現在分詞にしていますね。接続詞の後の主語(分詞の意味上の主語)と主節の主語が同じ場合はこれでOKです。
※ When going to the library のように、「接続詞+分詞」の形で接続詞を残すこともあります。
接続詞同様、分詞構文が後ろに来る場合もあります。
・The typhoon hit Tokyo, and it caused the river to flood.(台風が東京を襲い、川を氾濫させた。)
→【分詞構文】The typhoon hit Tokyo, causing the river to flood.
Beingの分詞構文 作り方
接続詞のある文でbe動詞が使われているとき(形容詞や進行形を使うとき)Being が使われます。ただしBeingは省略されることが多いです。
・Because I was tired, I went to bed early.(疲れていたので早く寝ました。)
→【分詞構文】Being tired, I went to bed early./Tired, I went to bed early.
・When I was running in the park, I saw the boy.(公園を走っているとき、その少年と会いました。)
→【分詞構文】Being running in the park, I saw the boy./Running in the park, I saw the boy.
受動態の分詞構文 作り方
受動態の文で分詞構文にするときは、接続詞+主語+動詞の部分を過去分詞にします。
・As this book is written in easy English, it is easy to read.(この本は簡単な英語で書かれているので、読みやすい。)
→【分詞構文】Written in easy English, this book is easy to read.
上の例文では述語動詞(is written)から Being written になると考えられますが、ふつう Being written の Being を省略し、過去分詞から始めます。
また、上の文では分詞構文では主語がなくなっているため、it を this book と書き換えています。
完了形の分詞構文 作り方
副詞節(接続詞のある節)と主節の時制と同じときはそのまま分詞に、副詞節のほうが主節より過去のときはHaving+過去分詞にします。
・As I walked up and down a flight of stairs, I’m tired.(階段を上り降りしたので疲れています。)
→【分詞構文】Having walked up and down a flight of stairs, I’m tired.
・Because I had met him before, I recognized him at once.(彼に以前会ったことがあったので、すぐに彼とわかった。)
→【分詞構文】Having met him before, I recognized him at once.
独立分詞構文
主語が異なる場合は分詞の前に主語を入れることがあります。分詞の意味上の主語と主節の主語が異なる分詞構文は独立分詞構文と呼ばれます。
・When All things are considered, you should quit the company.
→【分詞構文】All things considered, you should quit the company.(あらゆることを考慮すると、あなたは会社を辞めるべきだ。)
・Because the sun had risen, we started walking again.(太陽が昇ったので、私たちは再び歩き始めた。)
→【分詞構文】The sun having risen, we started walking again.
否定の分詞構文 作り方
否定の文を分詞構文にするとき、Not(Never)+分詞の形を使います。
・As I didn’t know what to say, I remained silent.(私は何を言ったらよいかわからなかったので、黙っていた。)
→【分詞構文】Not knowing what to say, I remained silent.
【問題編】分詞構文への書き換え問題
問 次の文とほぼ同じ意味になるように、( )内に適切な英語を入れなさい。
(1) When I walked in the park, I ran into Tom.
= ( )in the park, I ran into Tom.
(2) The typhoon hit Kinki District, and it caused the river to flood.
= The typhoon ( ) Tokyo, ( ) the river to flood.
(3) Because I was tired, I went home early.
=( ), I went home early.
(4) When I was running around the neighborhood, I saw a small cat.
=( )around the neighborhood, I saw a small cat.
(5) When the island is seen from a distance, it looks like a bird.
=( )from a distance, ( )( ) looks like a bird.
(6) Because I had met him before, I recognized him at once.
= ( )( )him before, I recognized him at once.
(7) When All things are considered, we should adopt the method.
=( )( )( ), we should adopt the method.
(8) As I didn’t know what to say, I remained silent.
=( )( )what to say, I remained silent.
まとめ
分詞構文の基本的な作り方、接続詞のある文から分詞構文への書き換えについて確認してきました。
作り方の基本ルールをまとめると、以下のようになります。
・副詞節と主節の主語が同じ → 接続詞と主語を消して、動詞を現在分詞にする
・副詞節と主節の主語が異なる → 接続詞を消して、主語+現在分詞にする(一部の慣用表現では主語を置かない)
・Being は省略できる(受動態は過去分詞、進行形は現在分詞から始める)
・副詞節が主節より前の時制 → Having + 過去分詞
・否定 → Not/Never + 分詞(Not/Never + Having + 過去分詞)
基本的には現在分詞を使いますが、受け身の文だとBeingが省略されて過去分詞から始まることがあります。
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