tell 人 to、ask 人 to などの「SVO+to不定詞」に関するまとめと問題です。
SVO+to不定詞を使った例文に、次のようなものがあります。
- My father told me to come home early.
- I asked him to open the door.
- He allowed me to use this computer.
上のようなSVO+to不定詞の文ではふつう「人・モノが~することを…する」と訳せますが、すべての動詞でこの形にできるわけではありません。(promiseという例外もあります。)
SVO+to不定詞の訳し方とともに、このような形をとる動詞、とらない動詞についても確認していきます。
SVO+to不定詞の訳し方
「人・モノが~することを…する」の意味を表したいとき、SVO+to不定詞の形が使われます。(すべての動詞で可能…というわけではありません。)
He told me to go home.
(彼は私に帰るように言いました。)
- S = He、V= told、O = me、to不定詞 = to go
told(tellの過去)me to ~ で「私に~するように言った」の意味になっています。
Please allow me to hear your thoughts.
(あなたの考えを聞かせてください。)
- V= allow、O = me、to不定詞 = to hear (命令文でSは省略)
allow me to ~で「私に~することを許す」の意味になります。ここではお願いしているので「~させてください」と訳しています。
SVO+to不定詞の形をとる動詞
人への命令や依頼、願望、許可を表す動詞で、SVO+to不定詞の形がよくとられます。ただしこの形をとる動詞はある程度限られ、似たような意味の動詞でもSVO+to不定詞がとれないので注意しましょう。
- 命令・強制 … tell, order, command, force, compel, oblige
- 依頼・願望 … ask, want, would like, persuade, encourage, advice, urge, warn
- 許可 … allow, permit, enable, forbid
- その他 … cause, remind
命令・強制の動詞
次の動詞は「SVO+to不定詞」の形にできます。
order(命令する), command(命令する), compel(無理に~させる), force(強いて~させる、余儀なくさせる), oblige(義務を負わせる、余儀なくさせる)
forceの方がcompelより「無理強い」感が強いです。
force、obligeは受身(過去分詞)でもよく使われます。
The Minister was obliged to resign from Cabinet.
(その大臣は内閣からの辞職を余儀なくされた。)
依頼・願望の動詞
次の動詞は「SVO+to不定詞」の形にできます。
tell(言う), ask(頼む), want(望む), would like(してほしい), persuade(説得する), encourage(励ます), advice(忠告する), urge(しきりに促す), warn(警告する)
tellの方がaskより命令的。
次の動詞は「SVO+to不定詞」の形にできません。
× say(言う), hope(希望する), propose(提案する), suggest(提案する), demand(要求する), explain(説明する), inform(知らせる)
sayは受身+不定詞で「~と言われている」、口語でsay + to不定詞で「~するよう言う」と表すことがあります。
wantもhopeも「~したい」という希望を表すときにwant to ~、hope to ~という形にすることができますが、「want O to 不定詞」はできても「hope O to 不定詞」にはできないので注意しましょう。
「彼に医者になってほしい」
- I want him to be a doctor.(〇)
- I hope him to be a doctor.(×)
許可・禁止の動詞
次の動詞は「SVO+to不定詞」の形にできます。
allow(許可する、~させておく、可能にする), permit(許可する、可能にする), enable(可能にする、権利を与える), forbid(禁じる)
allowよりpermitの方がフォーマルな印象です。
The scholarship enabled me to go to university.
(奨学金が僕を大学に行くことを可能にした → 奨学金のおかげで僕は大学に行くことができた。)
次の動詞は「SVO+to不定詞」の形にできません。
×forgive(許す), excuse(許す), admit(入ることを許す), prohibit(禁じる)
cause, remind
その他にも次の動詞で「SVO+to不定詞」の形にできます。
cause(~させる), remind(思い出させる、注意する)
cause +O+to不定詞とmake O 原形不定詞はほぼ同じ意味ですが、make ~の方が一般的です。
The traffic jam caused me to be late.
(交通渋滞が私が遅刻することを引き起こした → 交通渋滞のせいで私は遅刻した。)
(例外)promise
promiseも「SVO+to不定詞」の形をとることができますが、上で紹介した動詞と訳し方が異なります。
promise +目的語+to doで「人に~することを約束する」の意味になり、目的語がto不定詞の主語になっていません。
- He promised her to be home on time.
(彼は彼女に時間通りに帰ると約束した。)
上の例文だと時間通りに帰るのは彼女(her)ではなく彼(He)です。
【問題編】SVO+to不定詞
問1 次の文を訳してみましょう。
(1) He allowed me to use this computer.
(2) The scholarship enabled me to go to university.
(3) Please allow me to hear your thoughts.
(4) Would you like me to drive you home?
問2 次の日本文に合うように( )内に入る適切なものをア~ウから選びましょう。
(1) その大臣は内閣からの辞職を余儀なくされた。
→ The Minister was( ) to resign from Cabinet.
ア demanded イ urged ウ obliged
(2) 彼に医者になってほしい。
→ I ( )him to be a doctor.
ア want イ hope ウ propose
(3) 彼女は彼に話すことを禁じた。
→ She( )him to speak.
ア allowed イprohibited ウ forbade
参考文献: 総合英語 Forest 7th edition /石黒 昭博(桐原書店)、Mr.Evineの英文法マスターコース[高校修了→大学入試]/Evine(アルク)、weblio英和辞典・和英辞典