英語の動詞には現在形・過去形はあるけれど未来形というのはありません。未来の文といえばwillやbe going toを使った表現がありますが、これらにも微妙な意味の違いがあります。
今回はwillやbe going toを使った未来の文、否定文や疑問文の作り方、willとbe going toの違い、willやbe going toを使わない未来の表現などについて学習しましょう。
英語で未来を表す表現は?
中学英語で未来を表す表現といえば「be going to~」と「will」です。一般的な公立中なら、2年生の最初の頃に習うことが多いでしょう。例えば次のような文章になります。
I am going to visit Kyoto next month.(私は来月京都を訪れる予定です。)
It will be sunny tomorrow.(明日は晴れるでしょう。)
現在形や過去形のように、動詞自体を「未来形」にすることはできません。未来のことを表現したければ別の「アイテム」が必要になります。
未来の表現【be going to】
まずは「be going to」を使った未来表現から学習しましょう。
be going toの文
<be動詞 going to +動詞の原形>
- 主語に合わせたbe動詞(am, are, is)を使う
- 主語が3人称単数でも「be going to」の後は動詞の原形になる
I play soccer.(私はサッカーをする。)…現在の習慣
I am going to play soccer tomorrow.(私は明日サッカーをする予定だ。)…未来の予定
主語に合わせてbe動詞を使います。
We are going to see a movie next Saturday.(私たちは来週の土曜日映画を見る予定だ。)
未来の文ですからtomorrow(明日)next Sunday(来週の日曜)、next week(来週)、next month(来月)、next year(来年)…といった未来を表す語句がよく使われます。時を表す語句は基本的に文末です。
主語がheやsheでもbe going toの後は動詞の原形にするのがお約束です。日本文⇒英文にする問題では大丈夫でも、書き換えるときに間違えている中学生が多いようです。例えば下のような問題です。
問 次の下線部を( )内の語句に変えて、「~する予定だ」という意味の英文にしてください。
She plays tennis every day.(next Sunday)
She is going to plays tennis next Sunday.…×
She is going to play tennis next Sunday.…○
たまに生徒に聞かれるが、次のような文はおかしいのではないかということです。
He is going to go to Kyoto next week.(彼は京都に来週行く予定だ。)
goが2回繰り返されてるのが奇妙に聞こえるようですが、これで合っています。
be going to 否定文・疑問文の作り方
否定文はbe動詞の後にnotを入れるだけ
疑問文はbe動詞を主語の前に置き、?をつけるだけ
I am going to visit Kyoto next month.
上の文を否定文にすると、
I am not going to visit Kyoto next month.
もちろんI’m not going to ~としてもOKです。
She is going to play tennis next Sunday.
上の文を疑問文にすると、
Is she going to play tennis next Sunday?
最後の”?”を忘れてしまう人も多いので注意。
答えるときはYes, she is. / No, she is not [isn’t]. のように、be動詞を使って答えればOK。
疑問詞を使う疑問文の例も紹介しておきますね。
Where is she going to visit?(彼女はどこに訪問する予定なのですか。)
── She is going to visit Osaka. (彼女は大阪を訪れる予定です。)
What are you going to do tomorrow?(明日は何をする予定なの?)
── I’m going to go shopping. (明日は買い物に行く予定だよ。)
未来の表現【will】
助動詞willはその場で決めた未来の意思、確実性のある未来の予想を示したいときに使われます。疑問文の形で「お願い」をするときにも使います。
willの文
will+動詞の原形⇒「~するつもりです」「~でしょう」
I am a doctor. (私は医者です)
この現在形の文をwillを使って未来の文に書き換えると、
I will be a doctor. (私は医者になるつもりです。)となります。
短縮形にするとI will = I’llとなります。(他にもhe’ll, she’ll, it’llなど)
willは助動詞なので、主語に関係なく常に動詞は原形となります。上の文ではamの原形「be」を使っています。
She will win this match.(彼女はこの試合に勝つだろう。)
主語はSheですがwillの後なのでwinsとはなりません。確たる証拠があるわけではないですが、きっとそうなるだろうと予測できるときに使われたりします。お天気でもよく使われます。
It will be sunny in Tokyo tomorrow.(東京は明日晴れるでしょう。)
be going to~と同様、tomorrowなどの未来を表す表現と一緒によく使われます。
willの否定文と疑問文
willの否定文⇒will not [won’t]
willの疑問文⇒Willを主語の前に、最後に?をつける
will notの短縮形はwon’t(ウォゥント)となります。
I will not be a doctor.(私は医者になるつもりはない。)
She won’t join the team. (彼女はそのチームには参加しないだろう。)
疑問文はwillを主語の前に置きます。答えるときもwillを使います。
Will they win the game?(彼らはその試合に勝つだろうか。)
――Yes, they will. / No, they won’t.
Will you ~? の形で「~してくれませんか」とお願いするときに使えます。
Will you help me with my homework?(宿題を手伝ってくれませんか。)
Will you~?よりWould you ~?の方がより丁寧な言い方になります。wouldは助動詞willの過去形です。
疑問詞を使った疑問文の例文も紹介しておきます。
When will you go?(どこへ行くの?)
――I’ll go to New Zealand.(ニュージーランドに行くんだ。)
How will the weather be tomorrow?(明日の天気はどうなるでしょうか。)
――It will be rainy tomorrow.(明日は雨になるでしょう。)
be going toとwillの違い
be going toは前々から決まっていた未来の予定を表すのに対し、willは自分の意思(意志)、その場で決めた未来の予定を指します。
be going toは前から決まっていた予定
willは自分の意志や確実と思える予測
その場で思いつきで決めた訪問を、
I’m going to visit the museum.(美術館を訪れる予定です。)
というのは不自然です。その場で決めたことなら、willを使います。
I’ll visit the museum.(美術館に行くつもりだよ。)
現在形・現在進行形で未来を表す
現在形や現在進行形でも、未来を表すことがあります。
The train arrives at 11:00 am.(電車は午前11時に着きます。)
I’m leaving Osaka tomorrow.(来週大阪を出発する予定です。)
確定している未来の予定なら現在形、比較的近い未来の予定なら現在進行形が使われます。現在形の方がより確実性が高い未来で、電車などの乗り物の時刻など基本的に変更不可能なもので使われています。
現在進行形は若干変更の可能性も残されているイメージですが、こちらも乗り物の出発・到着でも使われます。next week、next monthが現在進行形と一緒に使われていることも珍しくありません。
未来を表す語句が使われているからといって、必ずしもbe going toやwillを使うとは限らないということですね。
【問題編】未来の文 willとbe going to
問1 次の日本語の文に合うように、( )内に適切な語句を入れなさい。
(1) 私は来月中国を訪れる予定です。
I ( )( )( )( )China next month.
(2) 私は将来医者になるつもりだ。
I ( )( )a doctor in the future.
(3) 私の兄は明日はサッカーの練習をしないだろう。
My brother( )( )soccer tomorrow.
(4) あなたはどこに泊まる予定ですか。
( )( )you( )( )stay?
(5) 明日は雨が降るでしょう。
( )( )( )tomorrow.
問2 次の英文を( )内の指示に従って書きかえなさい。
(1) Kenta goes to Hokkaido.(willを使って未来の文に)
(2) I am going to play tennis tomorrow.(否定文に)
(3) Keita will help his mother tomorrow.(否定文に)
問3 次の日本語の文に合うように、( )内の適切な方を選びなさい。
(1) 宿題を手伝ってくれませんか。
( Will you / Are you going to )help me with my homework?
(2) 明日京都を訪れる予定なのですか。(前から決まっている予定)
( Will you / Are you going to )visit Kyoto tomorrow?
まとめ
いかがでしたでしょうか。未来の文といえばwillやbe going toが使われますが、どちらも全く同じ意味を指すわけではなく、意味によって使い分ける必要もあるようです。まずはwillやbe going toを使った英文の書き方、否定文・疑問文の作り方も覚えて、意味に応じて使い分けられるようにしましょう。
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